「介護離職ゼロ」を目指す政府の方針とは?

◆「介護離職ゼロ」とは?

安倍首相は、「介護離職ゼロを目指し、介護施設の整備、介護人材の育成を進め、仕事と介護が両立できる社会福祉を本格的に進めたい」と自民党総裁選で公約を掲げました。
ここでいう「介護離職ゼロ」とは、親や親族の介護をするために退職する人をゼロにしようという意味です。
現在、介護離職者は年間10 万人を越え、40~50 代の社員に急増しており、男性の介護参加率も高まっています。そのため、仕事と介護を両立できる制度を導入し、介護離職防止策に取り組む企業も増えています。

◆制度見直しに向けた動き

厚生労働省は育児・介護休業法を改正し、介護休業制度の見直しを進める考えです。
現在の介護休業制度では、親などの介護が必要となった際に、原則1 回最長93 日のまとまった休みを取ることができますが、分割して取得ができるにする方針です。
同省はこのほか、1 日単位で休める介護休暇を延長したり、半日単位で取得できるようにしたりする、介護を終えるまで当事者の残業免除を企業に義務付けることなども併せて検討しています。
すでに今年9 月から労働政策審議会で見直しの議論をスタートさせており、年内に議論をまとめ、2017 年にも施行したい考えのようです。

◆特養増設には課題も

一方、政府は、特別養護老人ホーム(特養)の増設・整備にも力を入れる方針ですが、人材確保など多くの課題もあります。
特養への入所待機者は、2013 年度で全国に52 万人いるとされており、特養の増設によって15万人の入所待機者の解消を目標としています。しかし、特養を増設するためには、そこで働く職員の確保が大きな問題として挙がってきます。
今後ますます深刻化する高齢化社会、政府は「介護離職防止」と「介護職員確保」のどちらにも目を向けて対策に取り組まなければなりません。